スポーツインストラクターとして運動を教えているため、指導内容の確認ができるようにブログに記載します。
体育の授業にも活かせるので、参考にしてみてください。
※指導内容が増えるたび書き足していく予定。
【基本的な考え】
・小学生までになるべく神経系を発達させたいので、様々な動きをさせて、コーディネーション能力を身につける
・子どもが飽きたり、ふざけたりしないように、一つの内容は5分程度にしテンポよくやる
・指導ポイントは1回の動きに対して1つ。ポイント説明→すぐ実践→追加のポイント→すぐ実践を繰り返す
・水休憩をたくさんはさみ、その間に道具の準備などする
・専門の種目とは別に、毎回短距離走のための運動を取り入れる
あいさつ & 準備運動 <5分>
ケガを予防するために筋肉を温める。
屈伸、伸脚、回旋、前後、アキレス腱、手首足首、首をほぐす。
静的ストレッチ(10秒以上止めて筋肉を伸ばす)をやると可動域を超えて関節が曲がる可能性が高まるので、動的ストレッチのみにする。
このあと鬼ごっこもするので、ジャンプしたり5~10回バーピーをして、心拍数も上げておく。
鬼ごっこ<5分>
身体は息切れするほど運動すると、さまざまなホルモンが分泌されて、新しいニューロンが生成されやすくなる。
このあと神経系を発達させるために、コーディネーションなど行うので、子どもには息が上がるほど走ってもらいたい。
でも、「頑張って走れ!」といって走らせても楽しくないし、息が上がるほどペースを上げて走らないので、
鬼ごっこにする。
鬼ごっこなら、初対面の子同士でも助け合いが生まれ、楽しみながら全力疾走できて緊張もほぐれる。
人数が多い場合は増え鬼や、島オニも良い。
島オニの場合は、手をつなげば中に入れるようにする。
バナナおに(氷オニ)
タッチされたら両手を上げて固まる。
誰かが触ってくれれば、また動ける。
人数が少ないなら先生がオニをやると盛り上がる。
人数が多いなら先生+助っ人でオニをやる。
あてっこ
ボールを当てられたらオニになる。
キャッチできたらオニにはならない。
ボール2つでやると、1人の子がずっと鬼というのを防げる
いろいろな動き<10~15分>
競技につながるようなアップを取り入れる。
少し頭がこんがらがるようなものにすると、脳の発達にも良いし楽しみながらできるため、
動きがスムーズにできるようになったら、違う運動に切り替える。
バランス<2~5分>
ベースポジションで10秒キープ。
ちゃんとやるとなると意識することは結構多い。
①膝をおへそまで上げる
②つま先は上に向ける
③背筋が地面に対して垂直になるようにする
④地面についてる足のかかとを浮かせる
すべてを一度には難しいので、毎回やって1つだけポイントを伝えるようにする。
次は飛行機の形。
後ろの足をなるべく上にあげて!!
グーチョキパーのジャンプ
短距離走ではバネの感覚を身につけることが大切。
しかし、あまり細かいことを言うと、小学2年生は飽きてしまう。
なので、足で「グー、チョキ、パー、グー、チョキ、パー・・・」とジャンプさせる。
それができたら、腕で「グー、パー、グー、パー・・・」とやりながら、足で「グー、チョキ、パー、グー、チョキ、パー・・・」とやらせる。
ほとんどの子ができないが、たいてい楽しみながら挑戦してくれる。
今回やったメンバーは、休憩中や終わった後にも練習していた。
短距離でいろんな走り
コーンまでダッシュして戻ってくる。(15mくらい)
敏捷性を高めたいので、長い距離は走らせない。
いろいろな走りを練習してもらいたいので、スキップ、サイドステップ、後ろ向き、足をクロスなどでコーンををタッチして戻ってこさせる。
スキップ : バネの感覚と足を上げる感覚を身につける
サイドステップ : 様々なスポーツで使う
足のクロス : テニスでスマッシュを打つときに使うステップ
座った状態からのダッシュも取り入れたい。
静まり返った状況を3秒以上作ることで、集中力を高めたり、反応を速くするのに効果的。
シーンと静まり返るように、小声を使うなど、声掛けに工夫が必要。
コーンは以下のものを使用。
少し高さがあるので、横に倒したとき疑似ハードルとしても使える。
小学生はコースごとに色を分けるなどして視認性を高めることが大事なので、複数の色が入っているコーンを選ぶと良い。
サイドステップ&ダッシュ テニス用
テニスのサイドステップは、相手がボールを打つまでに真ん中に戻るために使うので、バスケの動きとは違う。
あまり腰を落とさず、身体を楽にして移動する。
「右!」「左!」の合図で、サイドステップから一気にダッシュに移る。
このとき、「奇数なら右」「偶数なら左」と言って、「3+8」など言うと、脳の発達につながる。
ダッシュ&方向転換
反応速度を高める練習。
先生に向かって10mくらいダッシュ。
先生が赤いコーンを出したら、赤いコーンの出口へ。
黄色いコーンを出したら黄色いコーンの出口へ方向転換してダッシュ。
【レベル1】
右手で赤いコーン、出口も右側。
同様に左手で黄色いコーン。出口も左側。
【レベル2】
コーンを出す手と、出口の方向が同じとは限らない。
あくまでも色のほうに進む。
【レベル3】
先生は赤いコーンを出しながら「黄色」という。
子どもは言葉に惑わされないように、出された色の出口へ進む
4色コーンタッチ
4色のコーンを四角形になるように配置する。
「赤、緑、青、黄色、よーい、ピッ」の合図で、言われた順番にコーンをタッチする。
このとき、おへそをずっと同じほうに向けておくこと。
なので、バックステップ、サイドステップ、前向きダッシュがすべてできる。
バックステップの代わりに足をクロスさせて後ろに下がるようにすると、スマッシュの時の足の動きになる。
また、瞬時に自分の動きをイメージして、その順番で動く練習になる。
コーンの間隔は10m程度。
ゲーム コーン取り
2~3人組になる
コーンを真ん中に置き、向かい合う。
その場で軽くジョギングしながら、先生が指定した部分をタッチする。
「GO!」の合図でコーンを取る(ぶつかる危険がある場合は、大きいコーンに先に手を乗せた人が勝ちにする。
難易度を上げるなら以下の動画を参照。
例
「頭!」
「かかと!」
「ひざ!」
「地面!」
「GO!」
その場ステップ+反応
パワーポジションで素早く足踏み。
短距離の足の回転を上げる練習にもなる。
コーチの指に反応して身体を動かす。
右 : 右に身体を向けて元に戻る
左 : 左に身体を向けて元に戻る
上 : ジャンプして頭の上で手を叩く
下 : 腕立て伏せしてもとに戻る
上のコーン取りと同じように「GO!」の合図でコーンをタッチ。
偶数なら何色、奇数なら何色、3の倍数なら何色など、指定をするとより良い。
ラダージャンプ
その場で足だけ「グーグーパー」を繰り返す
次に手を「グーパーグーパー」を繰り返す。
できたらラダーを進みながら繰り返す。
今度は、ラダーにコーンを置いて空いてるスペースでケンケンパをする。
「空いてるスペース」よりも「コーンがあるところ」に意識が向きやすいため、意外と難しい。
デュアルタスクトレーニング
2つのボールを上にあげながら線の上を歩く。
左右のボールの高さを変えたり、片方はバウンドさせたり、交差させたりして、難易度を上げる。
大切なのは、すぐにはできない、ちょっと難しいレベルにすること。
詳しくは動画で。
フェデラーのコーディネーショントレーニング
【短距離】姿勢と走り方
短距離走では膝をももまで上げると速く走れる。
なので、まずはベースポジションを作る。
右足立ちで3回ジャンプ、続いて即左足に変えて3回ジャンプ。
これを繰り返す。
続いて、ハードル(コーン2個を横向きにして作った)を使って、足を上げて走る練習をする。
詳しくは以下の動画より。
【テニス】ラケットとボールに慣れる<5分>
ラケットの持ち方
初回はラケットの持ち方から教えていく。
床に置いて拾うウエスタングリップと、握手するように握るインスタングリップがあるが、ここでは操作のしやすいインスタングリップを教える。
ボール操作
ボール操作になれるため、最初はラケットの上にのせて10秒。
握りを変えずに、ラケット裏面にボールをのせて10秒。
このとき、ラケットの真ん中にボールがのるように声をかける。
続いて、ボールをラケットにのせて、軽く弾ませる。
10回できたら、裏面で10回。
それもできたら、表と裏で1回ずつ交互に弾ませる。
使用した道具は、振り回してもケガしないように、以下のものにしたが、できるなら硬式用でも構わない。
試しにボールを打ってみる <5~10分>
一人でボールを真上に打つ
ラケットでボールを上に弾ませるのを10回。ラケット裏面でも同様にやったら、次の段階。
ラケットでボールを上に弾ませて一度落として、再度ボールを真上に打つ。
これを繰り返してもらい、慣れてきたら歩かせる。
これをやっておくことで、下の動画のようなラリーにつなげやすくなる。
「目があったらボールを交換」などの指示を出すと、より楽しめる。
二人でラリーを続ける
一人でボールを「落として真上に打って」を繰り返せるようになったら、2人組で実行。
交互にボールを打つようにする。
このとき、ボールを真上にあげることを意識させることで、初心者でもラリーを続けることができて、楽しめる。
慣れてきたら、手首をリラックスすることを意識。
ボールの感覚に意識を向けてもらう。
ペアを変えながら、線をまたいだラリーに変え、コーンをまたいだラリーに変え、レベルを上げていく
ゲーム 2人で壁なしスカッシュ
4~5メートル四方の枠を作り、その中にボールを落とす。
交互に打つようにし、ワンバウンドでとれなかったら負けとする。
詳しくは上の動画で。
フォームを練習する<10分>
ラケットを地面に垂直に構える
実際に打つときは、ラケットは地面と垂直になる。
なので、ボールを地面に置いて、ラケットを垂直にしたままボールを転がす。
表面と裏面を使って左右に転がす。
全員出来ているのを確認したら、チームを分けて球転がしリレーをしても良い。
技術指導ばかりだと飽きるので、少し遊びの要素を入れる感じ。
できるだけ、短い距離でコーンを回ってくると、苦手な子が目立たないので良い。
転がってくるボールを返す
まだフォームはあまり気にしなくていい。
転がってきた球をまっすぐ返すことだけ意識する
運動が苦手な子は、ボールの速さに目がついていかないこともあるので、フォームと同時だと上手くいかないことがある。
まずは、目を慣れさせる練習。
バウンドボールを返す
少し弾ませたボールを返す。
「ラケットの真ん中に当たった?」
「ラケットの面はどうなってた?」
などの声掛けをして、次につなげる。
フォームを練習する
横を向いて足を軽く開く
腰を落として左手を前に、右手のラケットは後ろに引く。
左手をギリギリまでのこして、ラケットを振る。
打点でラケット面が地面に垂直であることを確認する。
まとめ&あいさつ
次回はまた別のポイントを意識しながらやることを伝え、締めのあいさつをする。
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