放課後デイで30分ほど運動を見ることになったので、内容を記載。
人数は6人ほど。
最初に、普通学級の子と同じようにやってみたが、上手くいかない。
2人は最初の10分で、参加をやめてしまい、1人は発狂しながら走り回る。
もう1人は時々話を聞くが、あまり理解できず、すぐに別のことに気を取られる。
ちゃんと受けてくれたのは2人だけ。
ということで、やり方を変えなくてはいけない。
指導、プログラム構成のポイント
運動療育の本を読むと、「子どもの状態に合わせて、体幹を鍛えたり、ビジョントレーニングするなど運動内容を変える」と書いてある。
しかし、集団で指導する場合は、個別対応は難しい。
なので、「脳の発達が遅れてるだけ」と考えて、プログラムを組む。
子どもの特性
・集中力が長く続かない(5~7分程度)
・エネルギーがあふれている
・奇声を上げて走り回る
対応①
長時間、座って話を聞くのは子どもにとって難しい行為なので、徐々にその能力を伸ばす必要がある。
なので、静と動のメリハリをつけ、静は多くても3分まで。
できたら「30秒でルールやポイントを説明して行動する」を繰り返す。
話を聞けないようなら、全員一度座らせて、30秒話し、「動いてよし!GO!」の合図を明確に出す。
対応②
エネルギーを発散させるため、走り回る運動を取り入れる。
子ども達の状態によっては、あいさつのあと準備運動をとばして鬼ごっこ。
これをしないと話を聞ける状態にならないので、いくら語気を強めても無駄になる。
怪我防止のため、「2分走ったら1度座って話をして、また2分走る」のようにする。
心拍数が上がる運動をすることでBDNFが増え、脳の神経が発達しやすいので、必ず運動に取り入れる。
対応③
怒られてばかりだと、子どもの脳は委縮するか、怒ってる言葉をスルーするようになるので、
褒める機会を意図的に増やす。
「お~しっかり座れてるね」
「さっきの動き良かったよ」
「お友達のことを考えて行動できたね」
このような言葉を増やすことで、指導者の言葉に耳を傾けやすくなる。
(褒めることでドーパミンを増やし、運動への意欲や、落ち着いて話を聞く自制心を鍛えることができる)
対応④
コミュニケーション能力が足りない子が多い。
理由は相手に気を配れないから。
意図的に一人でできない運動を取り入れ、徐々に「気を配る力」を上げていく。
1、準備運動(3分)
準備運動と15メートルいろいろダッシュで10分ほどやっていたが、それだと、2人ほど参加を諦めてしまう。
そこで、15メートルダッシュをなくし、準備運動だけにした。
2、鬼ごっこ(5分)
ダンススタジオに入ると、みんなとにかく走り回る。
ということで、エネルギーを発散させないといけない。
そこで、鬼ごっこをやる。
あまり難しいルールだと、すべて聞き終える前に走り出すので、簡単なものにする。
先生がオニになると、調節しやすい。
・氷オニ
・高オニ(飛び石を使う)
・ボールオニ

ダンゴムシ鬼ごっこ
逃げる人は、捕まりそうになったら、しゃがむ。
しゃがまずにタッチされたら、コート外に出る。
しゃがんでる子は、味方にタッチされたら復活。

ねずみ取り
2人組になる。
ねこ2人 VS ねずみ全員
ネズミはリング内に両手をついている間は猫に襲われない。
猫はネズミが両手をついていないときにタッチする。
タッチされたネズミはスタートに戻る。
ゴールにあるボールをたくさん集めたらOK

マーカー奪い
コーチの周りにマーカーを散りばめる。
子どもはコーチにタッチされないように、マーカーを取り自分のリングに入れる。
コーチにタッチされたら、壁をタッチしてから再開。
【バリエーション】
・コーチがセリアのプール棒を使う
・リングの数を減らし、チーム戦にする
・2チームに分け、叩く人も子供がやる
・2チームに分け、カードをひっくり返す(表:赤 vs 裏:青)

3、自由時間(5分)
とにかく興味を持つことが人によって違うし、「みんなで一緒に」ができない。
なので、自由時間を挟む。
ケガにだけ注意して、ボールや縄跳び、ハードルなどを使って遊ばせる。
バスケットゴールを置いておく、トランポリンを用意するなどすると、より上手く遊びやすい。
4、体つくり運動(5分)
ずっと自由だと怪我のリスクが高まるので、体つくり運動のようなものを挟む。
動物歩き
動物歩きでいろいろ歩く。
【バリエーション】
・飛び石の上
・コーンをばらまいて踏まないようにする
・ボールを転がして当たらないようにする
テニス
①ラケットの上にボールを乗せる
②ボールを弾ませる
③地面にバウンドさせる
野球
コーンでターゲットを作り、倒す
協力鬼ごっこ
真ん中に目印おいて、周りに4人が手をつないで円を作る。
一人はビブスを着ておく。
オニはビブスを着た人をタッチしたら勝ち。

風船バレー
3~5人組。
円形に座り、風船バレーをする。
だんだん距離をあけていく。
【バリエーション】
・セリアの棒で風船を触る
風船落とすな(セリアの棒)
3~5人組になる。
それぞれ、両手に棒を持ち輪になる。
棒を離さずに、風船を落とさないようにする。

ヒューマンタワー
2~8人組になり、背中合わせで腕を組んで、そのまま立つ。

長縄
長縄は縄をしっかり見る集中力や、縄を回す丁寧な身体の動き、相手を思いやる縄の回し方を鍛えることができる。
なので、頻繁に取り入れたい。

5、自由時間(5分)
上記と同じ。
怪我にだけ気をつけて自由に動き回らせる。
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