日本の指導者層に向けた月刊誌がある。
しかも書店では扱っていないのに、40年以上も続いているという。
その月刊誌の名は『選択』。
一般人Bである私は、そんな話を聞いてさっそく購入しました。
今回は、『選択』を読んでみたので、その感想と評価を書いてみます。
『選択』 ・日本の指導者層「三万人のための情報誌」を謳う月刊誌 ・毎月1日発行、1冊1000円、年間契約、1冊100ページ程 ・WORLD、政治、経済、社会・文化の4部門構成 ・モットー:思想の左右がなく新聞などで報じられない本音や事実を報じること |
『選択』の評価は★★★☆☆(3点/5点中)
まず最初に言っておくことがあります。
『選択』は一般人Bである自分には難しかった!!
特にWORLD部門の内容は、海外情勢に明るくなければピンとこない話ばかりでした。
さすがは、指導者層に向けた情報誌といったところでしょうか!?
私なんかでは情報を手に入れても役立てることはできず、ほとんど価値を受け取れませんでした。
さて、内容についてですが、「ほかで扱われにくい情報が手に入る」という意味では良かったです。
特に、45ページの管官房長官がパチンコ規制に本腰を入れるという記事。
このような話を聞くと、現政権を応援しようかな、という気になりました。
ちなみに平成30年9月号の3分の1を占めるWORLD部門目次は、こんな感じでした。
・沖縄米軍が「撤退」する日
・世界最強 米軍の「残念な真実」
・左傾化しすぎの「シリコンバレー」
・ドイツとロシアの近づく「和解」
・WORLD●情報カプセル
・イタリア発「新ユーロ危機」が切迫
・中国新*「百万人」拷問収容所の狂気
・シリア「国家再建計画」の欺瞞
・トルコはもう死んでいる
・文在寅政権「急失速」の必然
・中国「環境規制強化」の衝撃
・習近平「日中関係改善」の底意
・連載<現代史の言霊>九月の脱獄
『選択』がイマイチだった理由
『選択』は情報を得る手段の一つとしては良かったです。
しかし残念ながら、指導者層が読むに値するようには思えません。
理由は執筆者と編集の姿勢です。
「批判対象を探し、それに関して都合のいい情報を集める。そして、一事が万事かのように記事に書き起こす」
執筆者や編集者を知らないので実際のところは分かりませんが、記事を読んで受けた印象はこんな感じでした。
『選択』の記事の多くは、執筆者が無記名となっていますので、どの立場から書いているかが明確ではありません。
それなのに一般論かのように記事が書かれており、その多くが批判的内容です。
物事が起こるときには、なんらかの合理的な理由が働きますので、「〇〇が悪い」「〇〇なんてけしからん」と喚いたところで解決には向かいません。
まずは多角的に物事を分析するところから改善は始まります。
なのに一方向からの見方で物事を結論づけているような雰囲気があります。
正直、「指導者層が読んでいる」と考えたら暗い気持ちになりました。
人間誰しも欲があり、失敗もあります。
しかし、その問題ばかりに目を向けていれば、自身も自然とそちら側に引きずられてしまいます。
批判的記事の多い『選択』を真面目に読むと、批判姿勢が強くなり、自身も不正を心に浮かべやすくなるように思います。(勝手な印象ですが、人間の性質を考えるとそんな気がします)
コレでは情報を取得しながら、どんどん心が黒く染まってしまいます。
「そりゃ、国会も建設的な話にはならないわ!!」
このことを踏まえて、一般人Bである私が評価を下すと5点中3点。
「★★★☆☆」となりました。
まとめ
『選択』の特徴として感じたのは以下の2つ。
・情報だけ取り出すなら良い情報誌
・執筆者のバイアスのかけかたがイマイチなので、それに引きずられないよう注意が必要
とりあえず、1年分は軽く目を通しますが、たぶん継続はないと思います。
一般人Bの私では、指導者の方々の崇高な思想は分からなかったようですので・・・。
おまけ
料金の支払いについて届いた資料にこんな文章が刻まれていました。
『選択』は、自動継続の年間定期購読を原則としております。 ご購読期間満了の前月に、「継続購読用の請求書」と「専用払込票」を送付いたします。 ご購読を中止される場合は、必ず「読者サービスセンター」までご連絡ください。 お申し出のない場合は、自動継続となり、引き続き配本となります。 ご留意ください。『選択』読者サービスセンター TEL○○ー○○○○ー○○○○(平日9:30~17:30) |
まさにここに『選択』の後ろの方々の人格が表れているような・・・。
いや、一般人Bでは分からないだけか!?ww
コメント
コメント一覧 (4件)
公平で率直な感想と思います
youtubeみたいなもの 論客はこちらでも 稼いでいるようですが YouTube論も お願いします
テレビの国会中継 熱心に見ている人 結構いますよ 一般人Bで こちらの感想も
20年前に愛読していました(笑)。編集者も変わり論調も変化したのでしょう。
この雑誌の価値は貴方も書いていますが、難しく感じる点を平易に列挙している点で、読者にもそれなりのリテラシーを要求している点です。そういう評価が☆☆☆ならば、それが読者(あなた)の満足度なのでしょう。
商業新聞や週刊誌(勿論、文春砲を含みます)での視点と違い、本質を考えなければいけない問題の提起は批判姿勢を問題視するのではなく、ご自身の視点の違いを再評価すべきなのではありませんか?勿論、満足度としての評価値は別にして・・・(笑)
本来、耳に痛い声を見聞きする姿勢が次代の発展に寄与するものです。
20年前というと、私はまだ中学生だった頃…。だいぶ前ですねww
私は2~3年前に読んでいて、この記事を書いたので、もしかしたらまた論調が変わっているかもしれません。
読者にリテラシーを要求するということは、強く感じました。
なので、リテラシーレベルの高くない一般人のうちの一人として、評価☆3をつけました。
もしかしたら、この「評価」という単語に違和感を感じて「満足度」と書き直してもらったのかもしれませんが、
金額とか速さといった誰が測定しても同じ結果になるものと違い、「評価」にはもともと書き手のバイアスがかかっていると思っていますので、「一般人Bによる評価」としました。
すみませんが、「ご自身の視点の違いを再評価すべき」というのは、どいういうことでしょうか?
耳の痛い声を見聞きするのは、発展するためにとても大事だと思います。
ただ、当時読んだときには、「読者に対して耳の痛い話をしてる」のではなく、「読者に批判ネタを提供している」という印象を受けた気がします。
だいぶ前なので、どんな内容だったかまでは覚えていませんが・・・。
数年前に書かれた内容のようですが、今もほぼ同じ内容と感じました。
縁あって目にしたのですが、あまりの内容のなさに驚愕しました。
こんな程度の記事を『指導者層』がありがたがって呼んでいるのかと。
なんだろう、あえて表現するとすれば芸能”じゃない”ゴシップ雑誌。
ご指摘のように多くが事象に対して批判的なスタンスで、出所不明な情報や引用元が明らかでない情報を入れ込んであったり、論拠が不明瞭だったりしているのに断定的に書かれている。
表現も所々粗暴。
しかも大上段に構えているタイトルの内容でも、深い分析や唸るような独自の切り口があるわけでもない。
国際セクションすらニュースや国際報道を目にしていれば知っているような内容 。
所詮ドメスティックな新聞記者等がドメスティックな視点で書いているんだろうなあと。
中立的な立場から独自分析を加えて、みたいなアカデミックな論文クラスの内容と洗練さを期待していたのですが非常に残念でした。
単にスノッブ効果でしょうね、ありがたがっているのは。
これを読んで本質を分かった気になって悦に入る…サブスクリプションモデルのいいお客さんだと思います。