通信高校特別授業① 交渉術

昔やった高校生向けの特別授業を紹介。

書籍『7つの習慣』と『ウォートン流人生においてもっと得する交渉術』の内容をもとに、自分がよく活用しているものを紹介します。

目次

1、まず理解につとめる

交渉でもコミュニケーションでも、最初に意識すべきは、「相手を理解しようとすること」。

相手が感情的になっていないか?

相手が感情的になっているときは何を言っても通じない。

「男ってほんとバカ」と怒っている女性に、「いやいや、男の中にもちゃんとしてる人いるから」と言っても通じない。

その女性の頭の中では、「怒りのもととなった、どこかの男性の行動」が映像として流れ続けている。

こちらの言葉が入る余地はない。

だから、まずは話を聞いて余白を作ってあげなくてはいけない。

相手の見ている景色はどうなっているか?

経営者と従業員では見えているものが違う。

数字を追いかける経営者に対して、「この道具を買ったら便利だから買って欲しい」といっても通じない。

相手が数字を見ているのであれば、それを理解して、そこから話始める。

「従業員の残業時間を減らしたいのですが、どう思いますか?」と。

コミュニケーションを絶やさない

「お前のことなんかもう知らん!」

そういって関係を断ち切るよりも、挨拶だけでもいいから関係を続ける。

国交も夫婦関係も、交流がなくなれば、関係を修復する糸口がなくなってしまう。

ときには、関係を断つべき相手もいるが、より多くを得たいのであればコミュニケーションを絶やさないことが大事である。

どんな情報も武器になる

交渉に直接関係なくても、情報はあるに越したことはない。

相手がラーメン好きだと分かれば、「最近できた〇〇というラーメン屋知っていますか?」と関係を作るきっかけになる。

娘さんが生まれたと知れば、何かプレゼントを用意できるかもしれない。

相手の不正を問い詰める以外にも、情報は役に立つ。

2、Win-Win or No deal

お互いにいい関係を築けないなら取引しない。

これはシンプルだが意外とできていない。

友人関係でいえば、片方がいつも相手を都合よく扱っていたら、その関係は長く続かない。

Win-Winの関係を築けないなら、どちらにしろ長く続かないので、仮に自分がWinだとしても「Win-Lose」なら取引しないのが重要だ。

これをやれば、自分の周りは「Win-Win」の関係だけ残る。

相手も同じように「Win-Win」を考えてくれる人だから、お互いに気持ちよく一緒にいられる。

逆に、「Win-Win」の世界にいる人は、相手から奪おうとする人から離れていくから、

「Win-Win」の世界にいる人とは付き合いがなくなってしまう。

結果、周りは嫌な奴が多くなる。

ただ、「Win-Win」を作るには、こっちが相手に貢献できる何かを持っていなくてはいけないから、少し大変。

相手の愚痴に丁寧に付き合ってあげたり、「一緒になにかやろう!」と提案したりするのでもいい。

仕事なら、資格を持っていることが経営者にとって重要なこともあるし、社内の人間関係を円滑にすることに価値があるかもしれない。

相手にどんな価値を提供できるか意識できると、「Win-Win」の関係を築けないところからは、すぐに手を引くことができる。

3、違いを歓迎する

自分と違う意見というのは受け入れがたいもの。

旅行に行って計画通りお店を回りたい人にとって、より道ばかりしたり、トラブルに見舞われることはネガティブなこと。

でも、旅行先で”予想外”を楽しむ人にとっては、それらはプラスのことで、むしろ自分から求めに行く。

そんなときに、「え!?それじゃ予定通り進まないじゃん!!怒」となるのではなく、

膝をポンっと叩いて「面白い!」と言ってみよう。

相手との考えを一度受け止めることができて、より柔軟に考えられるようになるから。

案を採用するかどうかは、その後決めればいい。

4、敵対する相手にはリフレーミング

人間関係において、いつも相手が良い人とは限らない。

悪意を持って近づいてくる人もいる。

そんなときは、この言い回し。

「それってつまり〇〇ということですか?」

これを使ってみよう。

「それってつまり、さっき言ったことは嘘ってことですか?」

YESと答えれば、「あなたの言葉は信用できないことが分かりました」と言い放ち、毎回「信用できないので」と加えればいい。

NOと答えれば、「では先ほど言ったようにやってください」と言えば済む。

相手から情報を引き出し、相手の言葉で相手を縛ることができるのだ。

しかも、この方法は、相手の認識を変える事にも役立つ。

「それってつまり、先生に部活を無償でやれってことですか?」と答えれば、子ども目線で無活をやらせようとする親に、教師の視点を意識させることができる。
まさしくリフレーミング。
物事のとらえ方を変更することができるのだ。

他にも例を挙げよう。

求人情報を家で保管しておけば、理不尽なバイトでもしっかり戦える。

週2日、4時間なら入れる。といって始めた飲食店のバイト。

でも、初日からスムーズに作業できるわけもなく、残業してほしいと頼まれる。

1日くらい良いか。と思いやるが、2日目も3日目も。

店長には「野菜をすべて切り終えてもらわないと困る。」と。

ここで、先ほどのセリフを使う。

「4時間って書いてあったのでバイトをはじめましたが、4時間ではなく、ノルマが終わるまでってことだったんですか?」と。

不誠実な相手はYESもNOも言えないので、黙るしかない。

「すみませんが、募集条件と違うのであれば働けません。」と言って、翌日から来なくても良いし、労働基準監督署に相談しても良い。

不誠実な相手は、この言葉に弱いのだ。

上記の例も同じ。

ごまかしごまかしでやってきた相手に対して、追求。

質問形式だから、相手の情報を引き出した後、自分でどうするか判断できる。

仕事を辞めても続けても構わない。

相手に悪意がない場合も使える。

悪意なく、相手をコントロールしようとして、相手がダメになる。

そんなときも、この言葉で助けてあげることができる。

上記の場合は、以下のように聞けばいい。

「それってつまり、おじいちゃんが死ぬまでY君は自分のしたいように生きられないってこと?」と。

反論してきたら、「おじいちゃんがはやく死んだ方がY君は幸せになれるのかもね・・・、残念だけど。」と。

5、”素直さ”こそ最強

いろいろ言ってきたが、実は、若いときは素直さが一番の武器です。

自分が教えたことを素直に実践してくれると、誰でもうれしいものです。

「もっと何か教えてあげたい」と思ってもらえたら、こっちのもの。

いろいろ相談してアドバイスももらいやすくなりますし、気にかけてもらえます。

で、実践したあと、その人のアドバイスが役に立つかどうか判断すればいい。

役に立たなかったら、「ダメでした」と報告しても良いし、少しずつ距離をおいても良い。

リスク管理さえできていれば、素直さはかなり強力なツールだ。

まとめ

交渉術ときくと難しく感じるが、生きてく中で人間関係は避けて通れないし、そのとき多かれ少なかれ使うものだ。

他にもいろいろノウハウはあるが、まずは、このあたりから実践してもらいたい。

より詳しく身につけたいなら『ウォートン流人生においてもっと得する交渉術』をオススメしたい。

ものすごく長くて読むのは大変だが、3回読めば一生モノのスキルが手に入るから、安い投資だと思う。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる